京都国際(京都3位)が、神戸国際大付(兵庫1位)を下して4強に進出し、来春のセンバツ出場を濃厚にした。

近畿地区の一般選考枠は6、選考会は来年1月を予定しており、出場が決定すれば春夏通じて同校初の甲子園出場となる。今大会は地元開催のため京都の代表校は1枠増の3枠となっており、最後につかんだ1枠からセンバツ切符を手中にした。

初回1死満塁から押し出し四球で先制し、2死満塁から再び押し出し四球で2点目。2回には、2死満塁の好機で5番辻井心内野手(1年)が2点適時打を放つなど4点を加えて一気に突き放した。

8回に2点を返され1点差。勝利目前の9回2死までこぎ着けると、ナインははやる気持ちを抑えられなかった。あとアウト1つというところで、左翼手がフライにダイビングキャッチで飛び込むもわずかに届かず。アウトだと思った選手たちは、思わずベンチからホーム付近まで飛び出していた。小牧憲継監督(37)の「ベンチ冷静に!」の一言で仕切り直した。

初戦に続いて先発した1年生エースの・森下瑠大が、9回9安打5失点の粘投。最終回2死一、三塁の一打逆転の場面では「気持ちを高め直しました」。自信を持つスライダーで右飛に斬り、センバツ切符をつかみ直した。 

08年から指揮を執る小牧監督もよろこびはひとしお。「ホッとしています。今日は森下に尽きます。あれだけエラー(3失策)が出た中でよく粘ってくれた」。学校の歴史を変えた教え子たちをねぎらった。指揮官自身は、京都成章から関大に進み、大学では阪神岩田稔投手(36)と同級生。「子どもたちが1つ自分たちの壁を破ってくれました」と目尻を下げた。