来春センバツ21世紀枠の岩手県推薦校に初選出された花巻農が27日、県高野連から表彰を受けた。チームを代表し、瀬川龍太主将(2年)は「野球に取り組む姿勢、地域貢献を評価してもらった。これからも努力を続ける」と決意を新たにした。創立114年の同校は、かつて宮沢賢治が教壇に立った歴史ある伝統校。今秋は4年ぶりに県4強進出を果たし、3位決定戦では東北大会4強の花巻東に0-5で敗戦も、7回まで0-1と善戦した。

花巻農は地域への貢献活動として、生徒が育てた農産物や食料品を、町内会で販売している。JR花巻空港駅では乗降客へ朝のあいさつ運動を行っており、瀬川主将は「地域の方々とのコミュニケーションを大事にしている。『野球部頑張ってね』と声をかけてもらうこともある」と、地域密着を肌で感じている。

東北地区の各県推薦校には、東北大会準優勝の柴田(宮城)を筆頭に、同8強の八戸西(青森)と強豪公立校が並ぶ。12月11日に東北地区推薦の1校が発表され、来年1月29日には全国から3校が選ばれる。佐々木貴大監督(32)は「やれることはやった。あまり意識しすぎず、日々の練習に励みます」と吉報を待つ。【佐藤究】