今夏の全国高校野球選手権大阪大会でシード制を採用することが21日、分かった。大阪府高野連は本来、昨夏から新たに導入する方針だったが、新型コロナウイルスの感染拡大で大会中止になった。今夏もそのまま適用され、初めてシード制で実施される。

シード権は4月上旬に開幕予定の春季近畿地区大阪府予選でベスト16入りしたチームに与えられる。全国の地方大会ではシード制が用いられてきたが、大阪だけは公平性を保つためにノーシード制だった。大阪府高野連の伊原登理事長が「暑さ対策もあります」と説明してきたように、炎天下でプレーする選手の体調面にも考慮する。19年夏には2回戦で59-0の5回コールドの大差がついた例もあり、実力差が大きい試合を回避する狙いもある。

今夏は東京オリンピック(五輪)の日程に伴い、夏の甲子園が例年より遅い8月9日に開幕予定。そのため、夏の府大会も8月初旬まで実施可能で、ゆとりのある日程も選手にとって朗報だ。