元プロ野球出身の島田直也監督(50)率いる常総学院(茨城)がいよいよ全国の舞台へ挑む。

「島田監督の『し』でお願いします」。田辺広大主将(2年)が大きな声で抽選カードを告げると、島田監督は「うれしいね」と笑顔をみせた。対戦相手は昨秋の北信越大会優勝の敦賀気比(福井)。「うちはチャレンジャー。食らいついていきたい」と意気込んだ。

就任1年目で手腕を発揮する。1年をかけて作り上げたチームは、投手として活躍した島田監督らしく2枚看板が武器。制球力の秋本璃空投手(2年)と、真っすぐのキレが武器の大川慈英投手(2年)。技術から投球術まで指導してきた。初戦までちょうど1カ月。「風の強さ、ファウルグラウンドの広さは僕の中にあるので、しっかり準備をしながら練習をしていきたい」と、経験も選手たちへ伝えていく。「秋本、大川が機能すればいいところまでいけるはず」と自信をみせた。

選手たちも、島田監督の思いに応える。田辺主将は「ここまで来られたのは監督のおかげ。監督に連れてきてもらった。次は僕たちが恩返しする番。監督は選手として夏の甲子園で準優勝。次は監督として優勝させてあげたい」と目標を掲げた。

昨秋に木内幸男元監督(享年89)が亡くなった。「天国の木内監督に1勝をプレゼントしたい。そのためにも、何が何でも1つ勝ちたい」。名門常総のプライドを胸に、初陣に臨む。

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