今春のセンバツ(19日開幕・甲子園)に出場する京都国際が“仮想柴田”に快勝した。

カットボールやツーシームなど柴田の投手陣に似たタイプの右腕と対戦。大当たりを見せたのが、投打の二刀流・森下瑠大(りゅうだい)外野手(1年)。「4番・指名打者」で先発し、2回に1点を先制されたが、6回1死二、三塁から森下が左越え2点適時打を放つなどして逆転。先頭打者となった8回には2ボールから変化球を捉えて右越えソロ。3打数3安打3打点の大当たりに「(冬に)体重が増えてピッチャーとしてのスピードも、バッティングは打球も速くなった」と結実しつつある成果を喜んだ。この日の登板はなかったが、8日の滋賀学園との練習試合では先発して5回を0封。昨秋に負傷した右足の不安は軽減されている。

森下とともにチームの2本柱を担う平野順大投手(1年)は「5番・右翼」で先発。打っては9回1死二、三塁から左越えにダメ押しの2点適時打。7回からはマウンドへ上がり「(昨年より)直球にノビや強さが出てきた」と3回を無安打無失点。投打ともに順調な仕上がりを見せた。

初戦は23日。ともに初出場の柴田(宮城)と対戦する。小牧憲継監督(37)は「相手の投手は打ちにくそうなイメージ、引っ張り回すとやられる。逆方向につないで、終盤まで勝負です。まずは対柴田に全力を」。甲子園初陣まで、ぬかりなく下地を整える。