昨秋の中国大会準Vの下関国際は、高崎健康福祉大高崎に完敗し、センバツ初勝利はならなかった。頼みの投手陣が「強打破壊」の通算230発超打線に屈した。

先発は背番号18右腕・松尾。坂原秀尚監督(44)が「オープン戦12試合で一番ゲームをつくれたのは松尾だった」と、この日の朝に指名。だが、2回裏に早くも強打につかまった。1死一塁から中越え適時二塁打で1点を先制されると、2死二塁から左翼線適時二塁打で2点目を奪われた。

松尾は3回もマウンドに上がったが、2死から二塁内野安打、四球でピンチを広げて48球で降板。「自分が自滅したことが一番の敗因です」と悔しさをにじませた。

マウンドを降りる際「後を頼むぞ」と託した2番手のエース古賀の奮闘も勝利に届かなかった。8回、失策も絡む長打攻勢に4点を失った。8回まで1安打に沈んでいた打線は、9回に意地の2点を返したが及ばなかった。勝負どころで3失策などミスも出た。

松尾は「下関国際の野球ができなかった。もう1回練習をし直して、勝てるようにやっていきたい」と再起を誓った。坂原監督も「一番期待した守備でミスがあったのが残念」。それでも「悔しさをエネルギーにして戦って行くのが下関国際。一番やってきた守備で点差を広げられた無念を胸に刻み練習に挑みたい」と、夏のリベンジを誓った。【菊川光一】

 

▽下関国際・古賀康誠投手(3回途中から救援登板。8回に4失点)「強いチームだが、自分は恐れずに投げました。バッティングだけじゃ勝てないので、守備を意識していきたい」

▽下関国際・守優雅捕手(昨年からの守備克服が実らず)「チームとして終盤まで2、3点差で抑えるのが目標だった。8回にエラーが出たり、しっかりアウトを取れず失点した。終盤の甘さがあった」

▽下関国際・賀谷勇斗主将(春初勝利ならず)「終盤にミスが出て失点してしまった。終盤の守りが甘かった」