聖地初陣に向けて、準備は整った。第93回選抜高校野球大会(甲子園)に初出場する八戸西(青森)は20日、打撃練習などで最終調整した。

21日、具志川商(沖縄)との「21世紀枠対決」に向けて小川貴史監督(37)は「先取点を取って、流れをつかみたい。守備は下手くそなので、特に期待はしていない。強く振りながら、大振りはしないで、ガンガン打ちたいと思います」と宣言。今冬に磨いてきた「打ち勝つ」野球を貫くつもりだ。

189センチのエース右腕・福島蓮(3年)は、同世代で天理(奈良)の193センチ右腕・達孝太(3年)から刺激をもらった。この日、達は宮崎商を相手に161球で1失点完投勝利。福島は「同じ長身で球も速い。意識はしているので、自分は9回まで0点に抑えるのが、仕事だと思っている」と頼もしかった。

相手対策にも抜かりはない。福島は「中心選手を抑えることが、大事になってくる」と警戒しつつも、各打者の特長は把握済みだ。攻撃陣も相手エース新川俊介投手(3年)を想定した打撃メニューで、攻略イメージは膨らんでいる。小川監督は「動画でしか見ていないけど、ボールを見極めながら、対応していきたい」と言葉に力を込めた。【佐藤究】