東海大相模打線が、初回からつながった。天理の先発は予想していた本格派右腕の達ではなく、技巧派左腕の仲川。達に対して「高めの真っすぐには手を出さず、低めを狙う」意識で準備していた。だが、右左とタイプが変わったことで「高めに浮いた球を打つ」と狙いを変えた。

1回1死から、2番の綛田小瑛内野手(3年)が甘くきた真っすぐを左前へ。左翼の瀬がファンブルするのを見逃さず、一気に二塁へ達した。2死となったが、4番柴田疾内野手(3年)が左前へ先制打を放った。

柴田は、同じ右打者の1番門馬功外野手(3年)に対し、内角への直球とスライダーを投げ分けてくると見ていた。「インコースの真っすぐを狙って打席に入りました」と、狙い通りの安打だった。「チームとしても(先発は)達君と予想していたので、あまり準備はできていなかったです」。それでも左腕にも対応できたことで、東海大相模ペースで試合を進められた。

僅差で勝利し、優勝した11年以来、10年ぶりの決勝進出。柴田は「今日、また最善の準備をして、一戦必勝で頑張っていきたい」と意気込みを語った。