中部地区の準決勝では、静岡高のエース高須大雅投手(3年)が藤枝明誠を完封し、チームを5大会ぶりの決勝に導いた。プロ注目右腕は7球団のスカウトの視線を受けながら、6安打無四球9奪三振。球速は、自身最速にあと1キロに迫る142キロを記録した。直球とスライダーのコントロールを重視し、「左右に投げ分けられて満足できた」と胸を張った。

昨冬は投球フォームを安定させるため、下半身を意識してトレーニングし、「昨秋よりフォームが良くなっている」と話す。女房役・川端慶捕手(3年)から「組み立てた配球通りに投げてくれた」と感謝された。池田新之介監督(43)からも「ギアを上げるところは上げて、力を抜くところは抜いていた」と巧みな投球術を指摘された。

10日の決勝では、新指揮官の前任校・島田商と対する。「優勝にこだわり、勝つピッチングをしたい」と力を込めた。【倉橋徹也】