日本学生野球協会は6日、都内で審査室会議を開き、高校3件の処分を決めた。

【鳥栖商(佐賀)】

監督が暴言(部内)で1カ月謹慎、部長が暴言(部内)と報告遅れで6カ月謹慎。

昨年11月の練習中、1年生部員1人に消極的なプレーがあったため、監督が全体練習から外した。その後も反省が見られなかったため、監督が同部員を呼び出し、1対1で指導。チームプレーの大切さなどを説いたが、聞く態度を見せたとは思えず「殺すぞ」といった不適切な発言を行った。

監督は部員の父親に電話で謝罪、厳重注意の学内処分も受けたが、部長は県高野連への報告を怠っていた。事案は3月に匿名の投書で発覚。それを受けた聞き取り調査で、部長の「コロナに感染しろ」といった暴言も明らかになった。部長は過去にも人権を侵害する暴言を行っており、報告遅れとあわせて6カ月の処分となった。

【熊野(広島)】

監督が体罰(部外)で3カ月謹慎。

3月、監督は入学者選抜の準備を、担任するクラスの一般生徒8人と行っていた。そのうちの1人がふざけていたため、口頭で注意した。だが、同生徒は注意を聞かず、再度注意したところ、他の生徒に対して「お前がやれよ。デブ」と発言。それを聞いた監督が、同生徒の額を拳で1回、殴った。生徒は全治1週間の打撲と診断された。日ごろからの指導で、デコピンやボールペンで額をたたいていた。継続的な行為であったとして、3カ月の処分となった。

【北星学園大付(北海道)】

監督が不適切指導で3カ月の謹慎。

昨年7月の新チーム発足以来、監督が2年生部員1人に対し「お前のような人間を試合で使うつもりはない」「お前は人として、どうなんだ」「主将は、お前じゃなきゃいいよ」といった発言を行っていた。同部員は部員間の人間関係でストレスを感じ、食欲不振、不眠の状態で、8月には顔面まひを発症。そのような状況で監督の発言を受け、ストレスがたまっていった。

昨年12月に学校が行ったハラスメントアンケートにより、事案が発覚。不適切な指導であり、3カ月の謹慎が必要と判断された。