茨城キリスト教学園が、投打にかみ合い8回コールドで春の県大会、19年ぶりのベスト16進出を果たした。

サブマリンエース徳永拓瑠(たくる)投手(3年)が躍動した。球速は100キロ前後も、地面ギリギリからのリリースで、取手二打線を翻弄(ほんろう)した。8安打され7回を除く毎回、走者を許すも「1つずつアウトにすればいい」と心の中で何度もつぶやき、粘り強く投げた。「今日は、最小失点で抑えられたのがよかった。チームメートも声をかけてくれたので、落ち着いて投げられました」と笑顔を見せた。

自分らしさをみつけた。もともとはオーバーハンドだったが、中3時、在籍していた日立ボーイズのコーチのアドバイスでアンダースローに転向した。「変化球がすごく曲がる。これが自分に合っていると思った」と、高校入学後もこのフォーム。昨秋からエース番号を背負った。

この冬は「もっと下から投げた方が打ちにくいと思った」と、さらに腕の位置を低くした。真っすぐの最速は116キロから105キロに落ちたが「その分、空振りが取れるようになった」と自信をつけた。シンカーを投じる際には地面に指を擦ることもあったが、スライダーの曲がりが大きくなり、変化球で打ちとれるようになった。

次は、最速144キロ右腕・樫村佳歩投手擁する水城と対戦する。「やるべきことをやって、次も粘り強く投げたい」。遅い球でも、堂々と勝負できる。徳永は自信をもって投げ込むつもりだ。