十日町は小出に13-2で5回コールド勝ちした。爆発した打線の中で、大爆発したのが7番の根津明人一塁手(3年)。左越えの二塁打を2打席連続で放ち、4打点を稼いだ。

新潟第一は加茂農林・万代に7-2で勝ち、初戦突破。1-1の4回1死三塁の場面で田中結都一塁手(3年)勝ち越しの右前打を放ち、チームに勢いをつけた。

   ◇   ◇   ◇

鋭いスイングで根津が放った打球は左翼フェンスを直撃した。3-0で迎えた1回無死満塁。カウント3ボール、2ストライクからのストレートを一撃した。走者一掃の二塁打だ。さらに6-2の2回1死一、二塁の場面でも左翼の頭上を越える適時二塁打。長打連発で打点を4まで積み上げ「うしろにつなぐイメージでコンパクトに打った」と思い通りの打撃に納得顔だった。

渡辺義彦監督(55)とのマンツーマントレーニングが実を結んだ。雨で試合が流れた前日の4月29日。学校の室内練習場で約30分間、根津はスイングの軌道を修正された。下からバットをあおるクセを直され、ダウンスイングを体にたたき込んで、この日の試合に臨んでいた。「監督が指導してくれたおかげ」と結果で応えることができ、喜んだ。

昨秋は4番を担っていたパワーヒッター。渡辺監督は「力があるので当たると飛ぶ」と根津を評す。そんな強打が売りの一塁手を、あえて7番に据えた。「7番あたりにドーンと置くと(点が)入る」。下位打線にも得点を求めた新オーダーもズバリ当たった。大雪に見舞われた冬場は約2メートル雪が積もったグラウンドをダッシュするなどし、下半身は強固になり安定した。「打順に関係なくチームの勝利に貢献したい」と豪打の7番打者は、きまじめに話していた。【涌井幹雄】