浜松工(西部5位)が、今春センバツ出場の三島南(推薦)を11-4の7回コールドで下し、2大会ぶりの4強入りを決めた。先発・細窪優良(ゆら)投手(2年)の投打の奮闘に、打線が14安打11得点で応えた。掛川西(西部1位)は、磐田東(西部4位)に4-2で逆転勝ちし、7大会ぶりの4強。静岡高(中部1位)、藤枝明誠(中部3位)もベスト4に進出した。準決勝2試合は、3日に草薙球場で行われる。

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浜松工の細窪が、投打でチームに火をつけた。投球では7安打7四球と苦しんだが、丁寧に左右へ投げ分け、3失点にとどめた。打撃では1-3の5回1死三塁で、中前へ適時打。自身の一打から5連打となり、逆転につながった。

試合後は「これまでテンポを大切にしてきたのに、今日は投げ急いでフォームもバラバラだった」と反省。それでも気持ちを切らさず、粘りの投球ができたことに「秋よりも気持ちが強くなり、踏ん張れるようになった」と成長を実感。「打線に助けられました」と、謙虚な姿勢も見せた。

そんな2年生エースから、試合前に「絶対に打ってください」と頼まれていた3番鈴木裕武(ひろむ)外野手(3年)が、1点を追う5回満塁の好機で中前への逆転適時打を放った。「前の打席で内角を攻められていたので、内角に待ち構えていた。甘く入ってきたので、打ち返せた」と胸を張った。

地区大会では調子を崩して控えだったが、県大会では2回戦までに5安打と好調。この日も2安打で、主軸の仕事を果たした。準決勝では、好投手を擁する藤枝明誠と対戦。「必ず打つ。絶対に勝って、東海大会の切符を取りたい」と拳を握りしめた。【河合萌彦】