埼玉栄が接戦を制し、リーグ戦3連勝を決めた。

初回にスクイズで1点を先制。3回にも1死満塁から坂本菜々子外野手がスクイズを決め、1点を追加した。岩井美奈監督は「本当は打って得点を取りたいですが、(スクイズで)取りたい時に取っておきました」と振り返った。

2-1で迎えた最終回の7回1死一塁で、3番手で田中羽月投手(2年)がマウンドへ上がった。1死三塁としたが、一塁への速いゴロを兼子真姫(まさき)内野手(1年)が好捕。本塁に送球し生還を防いだ。その後2死一塁とし、二盗を狙った走者を萩原美蘭捕手が刺して試合終了となった。

1点のリードを守りきった田中は、メンタル面の強さが持ち味。「今までも経験しているので、緊張はするけど、抑えようという気持ちでした。(勝利し)安心して、ほっとしました」と笑顔で話した。

1年生ながら存在感を見せた兼子は「送球が課題だったけど、いつもよりも慌てないで(本塁に)投げることができました」と話した。中学までは軟式でプレーしていたため、硬式はまだ2カ月。練習で積み重ねた成果が試合で表れた。

チームの目標は、全国優勝だ。今夏行われる第25回全国高等学校女子硬式野球選手権大会(7月24日開幕)は、決勝戦が甲子園で開催される。芳谷采香(あやか)主将(3年)は「夏に向けて、チームはいい感じで上向いていると思う。甲子園の舞台に立って、そこで全国優勝したいという強い気持ちを持って、練習しています」と力強く話した。