<全国高校野球選手権:大阪桐蔭7-4>東海大菅生◇17日◇1回戦

「4番打者の仕事」はできなかった。東海大菅生(西東京)の小池祐吏三塁手(2年)には悔しい結果になった。7回1点差に詰め寄り、なお2死二、三塁。一打逆転の場面で、三振に倒れた。誕生日に迎えた夏初戦、バースデー・ヒーローにはなれなかった。

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フルカウントからの7球目だった。136キロの高め速球。目いっぱい振ったバットは空を切った。「今日は自分のエラー(1回)で始まって、チャンスでは三振してしまって。ずっと足を引っ張ってしまった」。チーム初安打したことなど記憶から消えていた。

4番打者について、よくこういわれる。「ここぞという場面で、勝負強さを発揮できる存在」。5番だったセンバツでは、10打数4安打、犠飛も放った。それが4番を任された西東京大会から調子に乗れない。若林監督は「あそこ(7回)でね、小池に期待したんですけどね。こん身のボールを投げられる松浦君がすばらしかった」と振り返った。

DeNA小池正晃コーチ(41)の長男。父は横浜高時代に春夏連覇した。このままでは終われない。「真っすぐが速かった。変化球もキレがあって。速い球に押し負けてしまう。新チームでいっぱい練習します」。2年生の4番がリベンジを誓った。【米谷輝昭】