17日に新型コロナウイルス感染の影響で全国高校野球選手権2回戦の出場辞退を発表した東北学院(宮城)は18日、古沢環主将(3年)が代表取材に応じた。「負けて終わったわけではなくて、次の試合もみんなで準備していたなかで辞退という形になってしまった」と受け止めた。

創部50年目で春夏通じての甲子園初出場。11日に行われた愛工大名電(愛知)との初戦に勝利し、聖地初勝利を挙げた。2日後の13日、選手1人が発熱し、同日夜、14日朝のPCR検査でともに陽性判定を受けた。試合予定日だった21日の松商学園(長野)は出場の見込みだったが、学校側の判断もあり、無念の辞退を決断した。同主将は「本音は次の試合もしたかったけど甲子園1勝という歴史をつくれた。みんなで1年間頑張ってきた成果かなと思います。チーム全員の力で戦い抜いた、そういう夏だったなと思います」と振り返った。

誰も責めることはできない。選手には17日の夕方にミーティングで辞退が伝えられた。「(渡辺徹)監督からは『感染した人のことはみんなで守ってあげよう』という話がありました。感染してしまったり、濃厚接触者になってしまった選手にはもちろん悔しい思いもあると思うし、絶対気にするとは思うんですけど、それを自分たちみんなでカバーして受け入れていきたい」と思いやった。

この経験を糧にしていく。「ほとんどの人が経験できないようなことを、経験させてもらったので、今後の人生に生きると思う。甲子園終わった後の生活がすごく大事になると監督さんも言っていたので、そこは忘れないようにしていきたい」と話した。