<全国高校野球選手権:高松商10-7作新学院>◇19日◇2回戦

強打者を2番打者に据える高松商のオーダーがはまった。浅野翔吾外野手(2年)は3回、強烈な左前打で先制点をもたらした。同点の8回にも強打でつなぎ、勝ち越し点を導いた。バント不要の2番打者が機能して、打ち合いを制した。

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バットを高く掲げた立ち姿は、まるで4番打者だ。3回1死一、三塁。浅野が強振すると、強烈な打球となって三遊間を破った。クリーンアップに好機をつなげ、3、4番でさらに2点を追加した。長尾健司監督(51)は「2番に置くことを相手は嫌がっていた。今日に関してはつなぐ意識があったのかな」と話した。

エンゼルス大谷も任される打順だ。日本でいえば、ソフトバンク柳田、巨人坂本、ヤクルト山田といった強打者も入る。一発長打でポイントゲッターになる。アウトを与えるバントは不要、好機を広げてクリーンアップにつなげられる。

浅野は2度、四球で歩いた。強打を意識した相手が慎重になった結果だ。8回には2死後に再び左前打、勝ち越し点につなげた。この日は2安打2四球1打点の大暴れだった。

「自分にバントのサインはないです。打たせてもらっているんで、打って3、4番に回したい。次も楽しんでプレーしたいです」。170センチ、83キロの浅野が大きく見えた。【米谷輝昭】