大阪桐蔭が同じ近畿勢の近江に逆転負けを喫した。2回までに4点を先制する幸先のいい滑り出しだったが、中盤以降は近江打線の反撃にあい、7回に追いつかれた。勝負の分かれ目は8回だった。先発竹中勇登投手(3年)から2番手の川原嗣貴投手(2年)に継投。2死満塁のピンチで山口蓮太朗内野手(3年)に右翼線適時二塁打を許し、2点を勝ち越された。3月のセンバツでは智弁学園(奈良)に初戦敗退したが、春は近畿王者に復権。日本一奪回を目指したが、常勝軍団の夢が終わった。

西谷浩一監督(51)は「子どもたちの頑張りを監督がうまく導いてやれなかった。前半、(近江先発の)山田君の立ち上がりをしっかり仕留めることができて、いい流れにいけた。そこから次の1点が、なかなかうまくいかなかった。それぞれの投手ごとに対策した。途中からいい球を投げておられて、もう少しかぶせていかないといけない。できなかった。(継投は)打順の巡りとかいろいろあった。逃げ切れなかった。監督としてうまく導けなかった」と振り返った。

2回戦を勝ち上がった場合、この日から1週間で5試合の過密日程が待っていた。投手の球数制限も見据えなければならず「まったくないと言ったらウソになりますが、今日の試合を勝つため、最善の方法を考えました。次の試合で誰かを置いておこうという考えはない」と話した。

8回から登板した2番手川原の起用については「ブルペンを見て川原の状態がいい。ブルペン捕手と相談して、川原で行きました」と明かした。