二松学舎大付(東東京)は悲願のベスト8進出を果たすことはできなかった。9回裏1死二、三塁から同点に追い付くなど、粘り強く戦ったが、延長10回、勝ち越しを許し力尽きた。

主将の関遼輔内野手(3年)は「自分たちの弱さが出たというか。ふがいない結果で終わって情けない」と悔しさをにじませた。

主将として、チームを引っ張った。1回、先頭打者が左越え二塁打で出塁すると、2番、3番を打つ2年生が三振に。関の気持ちは一気に高まった。「自分が打ち取られたらチームの雰囲気が悪くなる。後輩たちのミスを先輩がカバーするのは当たり前。絶対に打ってやろうと思いました」。中前打を放ち、先制点をもぎとった。

最後まであきらめない姿勢も見せた。3点ビハインドで迎えた9回には、先頭打者として左前打で出塁し、同点の足がかりをつくった。「自分は主将という立場。勝てなければ責任を負う。仲間たちを鼓舞したり。でも、もっとできたんじゃないかと思うと悔しいです」。4打数3安打1打点と全ての得点に絡む活躍も、勝利につなげることはできなかった。

甲子園ベスト8の壁に挑んだ夏だった。初出場の14年から出場4大会連続で初戦を突破するも、いまだベスト8進出はない。チームは、新しい歴史をつくるために、練習を重ねてきたがあと1歩及ばなかった。関は「歴史をかえたかった。いつか必ず監督さんを日本一にして欲しい」と後輩たちに思いを託した。