桐光学園が慶応との点の取り合いを制した。初回に相手先発が5四死球と乱れたこともあり、6点先制。2回で7点差をつけた。ところが、8-1の5回に一挙5点を失い、2点差に追い上げられる。しかし、6回以降、小刻みに加点し、突き放した。

野呂雅之監督(60)は「うちの方がミスが少なかった」と振り返った。慶応が3失策したのに対し、無失策。バッテリーエラーはあったが、しっかり守って逃げ切った。

野呂監督は6回の1得点も大きかったと指摘した。1死三塁から、高橋琉士外野手(2年)が一ゴロ。相手の内野陣は前進して守っていたが、ゴロゴーのサインが出ていた。三塁走者の石井嘉朗捕手(2年)が好スタートを切る。相手一塁手は捕球後、すぐに本塁へは投げず、まず一塁を踏んだ。それから本塁へ投げるも、悪送球。ボールが捕手の後方へそれる間、石井は追加点となるホームを踏んだ。

野呂監督は「慶応さんには、ボディーブローになった1点では。5回に踏みとどまって、次の1点が大きかった。いい形で取れた。みんなで徹底できました」と評価した。追い上げられた後、先に1点を取り返したことで、試合の流れを呼び戻した。石井は「自分たちの力で取れた1点でした」と胸を張った。