立命館慶祥が酪農学園大とわの森三愛に競り勝ち、4年ぶりの秋全道切符をつかんだ。4番の長内尚希捕手(2年)が1回1死二、三塁から先制の2点適時中前打を放つなど2安打2打点。1年秋からバッテリーを組むエース杉本晃野(2年)も、終盤1点差に詰め寄られながら4失点(自責2)完投と粘り、コンビで勝利を引き寄せた。

長内は3試合連続で2安打2打点と勝負強さを発揮し、杉本を援護した。8月下旬に本来4番の道下大和外野手(2年)が練習中に右膝靱帯(じんたい)を損傷し、登録メンバーから外れた。代役4番として役目を果たした長内は「道下は、全道までには戻れる可能性がある。何とか代表権を勝ち取れて良かった」と安堵(あんど)した。

夏は南大会準々決勝で札幌日大に2-12で大敗。4回8失点で降板した杉本は「変化球を簡単に打たれた。夏場は直球に近い速さの変化球を身に付けることを意識してやってきた。秋の全道で夏の取り組みを生かすことができたら」。長内は「夏は攻める気持ちが足りなかった。ピンチの時こそ攻めの配球で甲子園を目指したい」。1年の経験値を武器に、聖地を目指す。【永野高輔】