須磨翔風は先発右腕の槙野時斗投手(2年)が力投し、9回5安打9奪三振完封で勝利に貢献した。

序盤から丁寧に投げ、中盤にペースアップ。6回、先頭に外角速球で空振り三振を奪うと、次打者もスライダーで空を切らせた。3者連続空振り三振を奪い、敵を寄せつけない。3点リードの8回は2死二、三塁のピンチを招いたが三ゴロで切り抜けた。「球は走っていました。コースを意識して、少し、球は浮きましたが、空振りを取れると思っていた」。今年初めての完封に胸をなで下ろした。

中尾修監督(55)も「すごく安定していて、安心して見ていられた。バックも要所でよく守ってくれました。ボールに力がある」と信頼を寄せる。同校OBには阪神才木浩人投手(22)がいる。槙野も投球を動画でチェック。「真っすぐで押して最後にスライダーや変化球で抑えていた」と明かし、投球スタイルを参考にしているという。将来はプロ野球選手を目指す。今夏の兵庫大会は3回戦敗退した。槙野は腰痛でベンチ入りできず、スタンドで敗北を見届けた。春夏通じて初の甲子園出場を目指し、勢いをつけたいところだ。