19年春夏甲子園4強の明石商が苦しみながらも勝利した。先発常深(つねみ)颯太投手(2年)は公式戦初完封。打線は2つのスクイズのみの得点で、狭間善徳監督(57)は試合後に開口一番、「しんどい試合でした」と振り返った。

先発常深はテンポ良く投げ込み、108球で2安打1四球。「今日は低めのコントロールが良かった」と打者29人で片付け、公式戦初完封に笑顔だった。8奪三振を奪うなどチェンジアップもさえて、危なげない投球を見せた。

打線は5安打に抑えられたが、数少ないチャンスをものにした。6回1死三塁から4番の野口智矢捕手(1年)がスクイズを成功。8回1死二、三塁から3番の岡原圭佑内野手(2年)がスクイズ。初球からしっかりと決めた。クリーンアップによる2つのスクイズと手堅く得点を奪った。

狭間監督は「本来これがうちの野球」とスモールベースボールで勝利をもぎ取った。さらに、「常深が最後まで辛抱して投げてくれた」と背番号1の快投もたたえた。