最速152キロ右腕の中京大中京・畔柳享丞投手(くろやなぎ・きょうすけ、3年)は日本ハムが5位指名し交渉権を獲得した。

畔柳の名前を一躍、全国区にしたの今春のセンバツだ。初めて甲子園のマウンドに立ち、3試合に先発して2完封。準々決勝まで25回を投げ、わずか1失点だった。1学年上のOB、中日ドラフト1位の高橋宏斗投手(19)のようなタフな投げっぷりで、優勝した09年夏以来の甲子園4強に導いた。

ただ、3戦で379球を投じた疲労が畔柳を襲った。「疲れが残っている」と明豊との準決勝の先発を回避。4回途中から2回1/3を無失点でバトンを渡したが「肩をつくっている時から肘が重くて力が入らなかった」。直球は130キロ台にとどまり、思うようなパフォーマンスができなかった。チームも4-5で敗れ去った。

「夏(甲子園に)戻って日本一になりたい」と臨んだ今夏の愛知大会は準決勝の愛工大名電戦に先発し、8回3失点で敗れた。畔柳は「情けない。夏独特の重圧に押されてしまった」と悔やんだ。「プロでやり返す」。敗れたその日には次の舞台でのリベンジを誓っていた。その思いをかなえるチャンスがやってくる。

愛知県豊田市出身。178センチ、84キロ。右投げ右打ち。