16年以来3度目のセンバツへ、大きく1歩前進した。

青森山田が弘前南を10-0の5回コールドで下し、決勝進出と2年ぶりの秋季東北大会(20日開幕、宮城)を決めた。「4番投手」でフル出場した馬場大河投手(2年)が、公式戦初登板で5回3安打5奪三振完封。さらにコールドを決めるサヨナラ適時打を含む2安打1打点でチームを引っ張った。

降雨の中、投打で存在感を見せた。持ち味の変化球を低めに集めた投球で、3回まで走者を許さない完全投球。初めて走者を背負った4回1死二塁は2者連続で凡打に打ち取り、5回1死二塁は2者連続奪三振でピンチを切り抜けた。その裏、9点リードの2死三塁で「明日に向けてここで決めよう」と、甘く入った変化球を逃さず左前適時打を放ち、快勝に貢献した。

自分の役割を全うした。今大会2戦はエース左腕・堀内友輔(2年)が完封勝利し「他の投手陣が援護しないといけないという気持ちだった」と馬場。不安定なマウンドでは歩幅を調整しながら、落ち着いて右腕を振り続けた。兜森崇朗監督(42)は「堀内以外の投手がいかにゲームを作れるか、ずっと準備をしていた中で期待に応えてくれた」と力投をたたえた。

今日12日は決勝戦。馬場は「優勝して第1代表として出場できるように頑張りたい」と意気込んだ。前回出場の19年は県優勝。センバツ切符を争う舞台に向けて、まずは「県王者」の称号をつかむ。【相沢孔志】