東奥義塾(青森3位)は「出来過ぎ打線」で完勝した。2回までに8安打3四球で襲いかかり9得点。1年秋から正捕手の後藤天満(てんま、2年)が「恐怖の7番」として2安打5打点の大暴れ。1点リードの初回2死満塁、カウント1-1から内角直球を捉え、走者一掃の右越え3点適時三塁打を放つと、2回にもダメ押しの2点適時二塁打を決めた。

初戦で鬱憤(うっぷん)を晴らした。「県大会ではずっと打てなかったので、東北大会でやっと自分のバッティングができてホッとした気持ちです」。県大会では3位決定戦までの2試合で5打数無安打。「チャンスで凡退して自分の中で苦しい打席が多かった」。それでも同決定戦で4打数3安打2打点と復調し、この試合でも結果を残した。

工藤秀樹監督(43)は「継投を考えているので、しのいで、しのいで、チャンスで1本みたいなイメージでしたが、出来過ぎでしたね」。今日21日は福島王者の聖光学院と対戦する。後藤は「次は福島の1位ですが、やることは変わらず、センバツに向けて全力で戦いたいです」。春夏通算21度の甲子園出場を誇る名門を破り、センバツ初出場へ前進する。【山田愛斗】