星稜(石川)に2年ぶり15度目のセンバツ切符が届いた。

北信越でも「サプライズ」が起きる可能性があった。一般出場枠「2」の同地区は昨秋優勝の敦賀気比がまず文句なしに選出された。2校目は星稜で文句なしと思われたが、意外にも選考過程では異論も出たという。同じ石川勢で、ベスト4の小松大谷を推す声が出た。選考理由の説明は次のようなものだった。

「星稜は、準決勝で敦賀気比と接戦した小松大谷と争った。意見が分かれた。星稜は試合巧者ぶりを発揮したが、投攻守すべてで課題が残った。田中投手を擁する日本文理に競り勝ったのはプラス。1年生の武内投手らの将来性が光った」

星稜は県大会の決勝で小松大谷を7-5で下している。

北信越大会は東海大諏訪(長野)に5-4、日本文理(新潟)に3-1、富山商に5-4。接戦を拾える粘りがあった。決勝は敦賀気比(福井)に0-6で完敗した。

一方、小松大谷は準決勝で敦賀気比に8-10。最大6点差つけられたが相手エース上加世田から計6点を奪い、最後まで食らいつく好ゲームを演じたことが評価されたようだ。

星稜に派手さはないが、苦しいところで勝ち切った結果のセンバツ切符となった。林和成監督(46)は「奥川、内山(ともに現ヤクルト)はいない。投打に圧倒できるチームではないが、最後まで粘れるのがこのチームのいいところ。北信越の最後は守りのミスが出た。この冬は守りを重点的に鍛えてきた」と自己分析した。【柏原誠】