第104回全国高校野球選手権大会の組み合わせ抽選会が大阪市北区のフェスティバルホールで開催された。

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展望 3月のセンバツを圧勝で制した大阪桐蔭が優勝候補の大本命だ。夏の大阪大会は投打ともさらに磨きをかけた。7試合で7本塁打など54得点。わずか1失点にとどまり、投手陣の層の厚さも大きな武器だ。

昨夏の甲子園を優勝した智弁和歌山も大阪桐蔭に匹敵する実力がある。今春の近畿大会は継投で大阪桐蔭を破って優勝。ライバルの公式戦連勝を「29」で止めた。近江も有力候補だ。センバツで準優勝。投打のバランスに優れ、好投手を擁する初戦の鳴門戦がヤマ場になりそうだ。京都国際はエース森下が完全復調なら、初の頂点も視界に入る。

昨夏は近畿勢が4強を独占したが、関東勢の巻き返しも注目だ。横浜は小技も駆使した攻撃力が武器。昨夏の甲子園も経験し、場数を踏んだ一丸態勢で頂点をうかがう。夏初出場の明秀学園日立はチーム打率4割を超える打線が武器。茨城大会決勝でサヨナラ勝ちした勝負強さを生かしたい。

今夏は常連校が多く出場する。第2日の愛工大名電対星稜は好カードだ。4年ぶり18度目出場の日大三は東北の強豪、聖光学院と初戦で激突。4大会連続出場の敦賀気比や春夏甲子園優勝校の興南も同じブロックに集中し、序盤戦の戦いがカギを握りそうだ。ともに勝ち上がれば3回戦で実現する3大会連続出場の高松商と今春センバツ8強校の九州国際大付の一戦は、スラッガー対決が見ものだ。

昨夏は混戦模様だったが今年は大阪桐蔭が群を抜いている。3度目の甲子園春夏連覇を目指す王者を他校がどう崩すか。その戦いを注視したい。【酒井俊作】