第104回全国高校野球選手権大会に出場する日大三島ナインが、33年ぶり2度目の大舞台へ順調に練習している。4日は、国学院栃木(栃木)との開幕戦(6日午前10時30分)に備え、尼崎市内で約2時間半の調整。終了後のオンライン取材でエース松永陽登(はると、3年)は「相手をイメージしながら練習できた。調子も悪くない」と明るい表情を見せた。

前日3日の組み合わせ抽選会から一夜明け、早速、対策に入った。前夜には国学院栃木の試合映像を確認。加藤大登(ひろと)主将(3年)は「打撃だけでなく足も使ってくる」と、栃木県大会6試合で15盗塁を記録した機動力を警戒。この日の守備練習では、投内の連係に重点を置いた。

打撃練習では、マシンを通常よりも速く設定。最速145キロを誇る相手の右腕エース盛永智也(2年)の速球に備えた。4番も務める“二刀流”の松永は、フリー打撃で柵越えを記録。「バットも振れている」と手応えをにじませた。

夏の甲子園での県勢は、現在2大会連続で初戦敗退中。永田裕治監督(58)は「県大会から一戦必勝の精神でやってきた。何点差でもいい。試合が終わった段階で勝って、校歌を聴きたいと思う」。県勢3大会ぶりの勝利だけを見据え、力を込めた。【前田和哉】

○…島田誠也内野手(3年)は、かつての相棒との再会を心待ちにした。国学院栃木の5番鈴木友外野手(3年)とは、小学生の時、多賀ジュニア(熱海市)でバッテリーを組んだ間柄。「お互い甲子園出場が決まった時に『対戦できたらいいね』と話していたけど、まさか初戦とは思っていなかった。びっくりしている」。本番では代打の切り札として、活躍が期待される。「チームに勝利を持ってくる1本を打ちたい」と意気込んだ。