仙台育英(宮城)が「4度目の正直」で白河越えを果たす。甲子園では夏2度、春1度の準優勝を経験。東北勢としても決勝に過去12度進出しながら、いまだに優勝はない。22日の全国高校野球選手権決勝では下関国際(山口)と初優勝をかけて激突する。

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仙台育英を応援する人たちが、大阪にもいる。「試合を見にいきます!」「楽しんで」。ノートに書き込まれた激励メッセージに、応援団長の志賀大智内野手(3年)は「自分たちは、日記みたいな感じで書いていて、びっくり。応援されているなと感じています」と感謝する。

新大阪駅近くにあるコインランドリー「ベニーランドリー 新大阪店」。店内に1冊のノートがある。単身赴任や1人暮らしの悩み、仕事の愚痴、人生相談まで。中西あかねオーナーが「気持ちに寄り添うように」と返信を書きこむ。今春センバツの際には、花巻東のメッセージもあったという。

仙台育英は、昨春センバツから同店を利用。今大会は控えの3年生5人が洗濯係として、選手や補助員を合わせて約30人分のユニホームを洗う。洗濯物を機械に入れ終わると、数人で文面を考える。決勝に向けては「明日の試合に必ず勝って、このノートに優勝報告させていただきます!」と記した。

仙台育英の“大阪の聖地”となり、約2時間かけてお店に来る人も。中西オーナーは「大阪のお母さんとして、甲子園に行きたいくらい。頑張ってほしい。お店の周りの地元の人は、みんなファンです」とエールを送った。【保坂恭子】