加藤学園は2年ぶりに準々決勝を突破した。準決勝は来月1日に草薙球場で行われ、勝った2校の東海大会出場(静岡)が決まる。

加藤学園は、今春東海王者を退けた。8-5で浜松開誠館を撃破。初の8強入りで勢いに乗っていた相手を、地力の差で寄せ付けなかった。2回に吉川慧(けい)投手(2年)の2点適時打を含む、打者9人4安打の猛攻で一挙5得点。主導権を握ると、公式戦初先発だった吉川が粘投した。「緊張はあったけれど、テンポよく投げられた」。2回以降はキレのあるスライダーを軸に、5回5安打7奪三振。2失点するも、「持ち味は出せた」と胸を張った。2番手投手が3失点したが、逆転は許さなかった。

チームは計14安打と打撃力を発揮。だが、5回は無死満塁のチャンスで無得点に終わるなど、次戦に向けた課題も見つかった。米山学監督(44)は「あそこで1本出ていたら、違う展開になっていた」。常葉大橘との準決勝に向け、主将の太田侑希(2年)は「優勝しか見ていない」と表情を引き締めた。