春夏甲子園3度優勝の報徳学園(兵庫1位)は4番石野蓮授外野手(2年)の活躍で快勝し、17年以来6年ぶりのセンバツ出場をほぼ手中に収めた。同点の3回1死三塁。石野は左腕の外寄りスライダーを完璧に仕留め、左翼席に勝ち越し2ランを運んだ。23日の箕面学園(大阪3位)戦でも本塁打など3安打6打点と大暴れ。「詰まって上がりましたが、風が強く吹いてしっかり乗ってくれた。悪いときは(上体が)前に突っ込んでしまう。割れをしっかりつくるのを意識している」と納得の表情。この日は2試合連続アーチをかけた。同点の7回も1死走者なしで、中越え二塁打で出塁し、勝ち越しのホームを踏んだ。

報徳学園は18年夏の甲子園を最後に聖地から遠ざかっていた。だが、今の新チームは先発した盛田智矢投手(2年)ら投打のバランスが整う。秋から「頂戦」とキャッチフレーズを設け、「イチへのこだわり」が合言葉になっている。履正社には練習試合で敗戦していた。大角健二監督(42)は「負けたところだけど、チャレンジャー精神で、ウチらしくやっていこう」とナインに伝えた。履正社(大阪2位)との名門校対決を制し、龍谷大平安(京都3位)大阪桐蔭(大阪1位)に続いて近畿4強。「気持ちを出せない子が多い。普段から『甲子園』の言葉を使って『甲子園』を意識させている」と指揮官。センバツは近畿6枠で甲子園の晴れ舞台が確実になった。

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