記録的な猛打でセンバツを制した東海大相模に頼もしい1年生が加わった。14日から“1軍”入りした遠藤裕也内野手(1年)だ。183センチ、90キロの体格から放つ打球は飛距離十分。「はじめは冗談かと思った」と笑うが、練習試合に4番で出場。18日の前橋育英(群馬)戦や19日の千葉経大付(千葉)戦で本塁打を放つなど、早くも風格を漂わせている。

 上尾シニア時代、東京・駒沢球場で行われた関東大会の決勝で飛距離130メートルの本塁打を放つなど、その長打力は中学生時代から知られていた。近年、東海大相模で1年夏から4番に座ったのは、巨人の田中大二郎や四国アイランドplus香川の角一晃ら数えるほど。門馬敬治監督(41)は今夏の神奈川大会での起用について「実戦経験が浅いので、まだ迷っている」と慎重だが、「非常にいい長打力を持っている。守備や走塁も思い切りがいい」と高く評価している。

 東海大相模に入学した直後は「センバツをテレビで見ていて、『先輩たち、すごすぎる』って。正直、先輩たちと話したり、一緒に練習したり出来るのか不安で仕方なかった」という遠藤だが、ようやく環境に慣れてきた。「(4番に)選ばれたからにはずっと使ってもらいたいし、もっともっと成長したい」とやる気満々。今夏、1年生の大砲が甲子園の春夏連覇のキーマンとなるかもしれない。