<センバツ高校野球:済美4-3広陵>◇26日◇2回戦

 今大会注目右腕、済美(愛媛)の安楽智大投手(2年)が甲子園鮮烈デビューした。

 1回、1番下石に対して150キロをマーク。4番太田には自己最速に並ぶ152キロ直球で空振り三振を奪った。以後も勢いは衰えず、150キロ以上を連発した。

 しかし完封目前の9回に3点を許し同点に追いつかれた。延長10回も無死満塁の危機を招いたが、味方の好守もあり無失点で切り抜けた。結局、延長13回232球を投げきった。10安打を許したが、13三振を奪う力投だった。

 4番を打つ打撃ではパワーを見せつけた。6回無死一、三塁の好機でカウント3-2から内角高め直球をフルスイング。右翼フェンス上のネットを直撃する先制2点二塁打を放った。

 チームは延長13回に内野安打でサヨナラ勝ちし、笑顔を見せた。

 安楽は「甲子園は素晴らしいマウンドだった。(肩は)大丈夫です。腕を思い切り振って投げようと思っていた。150キロを超えようと思って冬、練習してきました」と話した。打撃についても「昨日、監督さんに(打順が)何番がいいか聞かれ、4番がいいと話したので、良かったです」と振り返った。

 ◆安楽智大(あんらく・ともひろ)1996年(平8)11月4日生まれ、愛媛県松山市出身。高須小2年の時、高須ザイオンで野球を始める。済美では1年春から背番号18をつけてベンチ入りし、夏の県大会では全5試合に登板。昨秋の四国大会準決勝の鳴門(徳島)戦で最速152キロをマーク、8者連続三振を奪った。187センチ、85キロ。右投げ左打ち。血液型O。家族は両親、兄。好きな食べ物はラーメン。好きなタレントはダウンタウン。好きな選手はヤクルト由規投手。