花巻東(岩手)の155キロ左腕、菊池雄星(3年)が24日、国内のプロ入りを目指す意向を明かした。

 準決勝の中京大中京(愛知)戦に敗れて一夜明けたこの日、神戸市内の滞在先ホテルで会見。号泣した前日とは打って変わり、表情は晴れやかだった。以前から、最終的な目標にメジャー入りを掲げているが「(米球団入団の)仕組みがはっきり分からないので、勉強したいと思う。なるべく早く行きたい気持ちはあります」とした上で、「いきなりメジャーということは考えてないですね。すぐというのは、リスクも大きいと思うし、日本でしっかり土台を固めてからという思いはあります」と明言した。

 20年に1人といわれる逸材。メジャー球団も甲子園での投球を視察するなど、日米どちらを希望するのか、その動向が注目されていた。現時点では今秋ドラフトで8球団が1位指名候補にあげている。25日には地元岩手に戻り、大会直前に痛めた背筋痛の治療にも専念する。「普通の高校生に戻りたいですね」と、あどけない笑顔を見せた。【由本裕貴】