第85回選抜高校野球大会(3月22日開幕、甲子園)に21世紀枠で初出場する遠軽(北海道)は6日、札幌市内の日本ハム室内練習場で日帰り練習を行った。遠軽町を午前6時に出発し、練習は午前9時半から昼食を挟み、午後2時半までびっしり5時間半、3カ月ぶりのチーム練習に汗を流した。練習時間より長い移動約7時間の強行軍だったが、充実の時間を過ごした。

 主将の柳橋倖輝三塁手(2年)は「日本ハムの選手が練習している、こんなすごいところで練習できて、うれしい。雪の上と違って動きやすかった。感謝しています」と興奮気味だった。冬場、学校では農業用のビニールハウスでティー打撃、雪の屋外ではタイヤ引きなどフィジカルトレーニング中心で、週2回は丸瀬布の屋内スポーツ施設(30×40メートル、高さ9メートル)を利用できるがティー打撃、投球、ノックなど個人練習に限られている。

 この日は29選手が参加して挟殺プレー、投内連係、走者を置いてのシートノックと、室内(50メートル×50メートル、高さ20メートル)の広さをフルに活用し、30分刻みでメニューを変えた。山下璃皇(りお)捕手(2年)は「伸び伸びと動けました。カバリングもイメージ通り」と練習を振り返った。

 日帰り弾丸練習はこの日のみで、今後は1泊2日で2度、同練習場を使用する予定。佐藤貴之監督(41)は「最初、選手は緊張気味でしたがここでしかできない練習ができました」と、手応えを感じていた。【中尾猛】