<高校野球招待試合:桐光学園8-1東海大星翔>◇25日◇熊本藤崎台

 昨夏甲子園で1試合22奪三振の大会新記録を作った桐光学園(神奈川)・松井裕樹投手が「二刀流」で夏本番を乗り切る。25日、熊本市内で行われたRKK招待高校野球大会に出場。東海大熊本星翔(熊本)を相手に5回4安打8奪三振無失点の好投を見せ、8-1で勝利した。先発するも5回からは左翼を守り、9回には再びマウンドに戻るなど夏の連戦を意識した投球を見せた。

 最高気温32度。5回の桐光学園の攻撃が終わると松井はマウンドでなく、左翼へ一目散に走りだした。「4回を投げたらレフトに行くと決めていました。リードできたところで休む。去年もやっていたが、春は試合慣れするために投手に集中していた。気温も暑く、いいタイミングでした」と夏を意識した守備を確認するためと説明した。

 夏の神奈川県大会で優勝するには7勝が必要。体力温存をしながら、ピンチで再びリリーフできる外野との“二刀流”を解禁した。この日は9回無死一塁から再登板。左前打を打たれたが、最後は圧巻の3者連続三振で締めた。「今日は神奈川の準決勝、決勝のイメージで投げました。帰って、休んで、明日も投げる。そういうメンタルでやっていきたい」。怪物が早くも本番モードに突入した。【島根純】