<高校野球春季宮城大会:東北生活文化大高9-4石巻工>◇20日◇1回戦◇蔵王球場

 創部8年目で初出場の東北生活文化大高が、石巻工を下して初勝利を挙げた。現在の3年生が入学して以来、県大会勝利はなし。慣れない校歌斉唱の整列にもたついたが、歌い終わると笑顔でスタンドへと駆けだした。

 4月に石巻商を指揮していた水沼武晴監督(52)が就任したことでチームの雰囲気が変わった。同監督のモットーは「元気と笑顔」。失敗しても引きずらずに切り替えることが大事だと言い続けてきた。初の県大会に「ガチガチだった」と及川元聡主将(3年)。だが1-3から3回に1点を返し「そこからいけるんじゃないかと思った」。塁に出たら必ず犠打で送る堅実な攻撃で5回に同点に追いつくと、以降毎回得点で5点差をつけた。

 次の相手は今春のセンバツに出場した東陵。水沼監督は「楽しみです。1人1人能力はあるので」と2勝目に期待を寄せた。