8月31日、本拠地アナハイムでのヤンキース戦5回、一塁ベンチ内側のカメラマン席で撮影中に思いもよらない素晴らしいプレーに遭遇しました。
申告敬遠後、三塁まで進んだ大谷翔平。打者はジャレド・ウォルシュで2死一、三塁の場面です。その時点で想定する次のシーンは、ホームランで生還する大谷、安打で生還する大谷、アウトで肩を落としてベンチに戻る大谷。
う~ん、ホームには戻って来てほしいと願っていたら、まさか、まさか! 一塁走者が二塁へスタートし、私の目の前の捕手が二塁へ送球。大谷は投手の頭上をボールが越えた瞬間、本塁へダッシュした。
「ウソやろ。そのタイミングで行くんかい!」と思った矢先にクロスプレー。ファインダーでもベース上の手が一瞬見え、タイミング的にもセーフだと確信しました。すぐにパソコンで取り込み画像を確認したら、それはもう鳥肌ものです。
スタートを切って滑り込む瞬間の表情、捕手をかわしてホームにタッチした、まさに「神の手」。毎日、神がかったとしか言いようのないプレーを撮影させてもらえて、本当に幸せです。【菅敏】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「カンビンの観たい撮りたい伝えたい」)