メジャーの春キャンプ開始まで1カ月を切った。今季はエンゼルス大谷翔平投手(24)が打者に専念。どれだけの成績を残せるかが、最も注目される話題の1つだ。ファンだけでなく、将来有望なメジャー傘下の選手も大谷のパフォーマンスへの関心は高い。

そのうちの1人が、17年のレイズのドラフト1位ブレンダン・マッケイ投手(23)だ。投手と一塁手の二刀流として育成されており、昨年、開幕から全米を驚かせた大谷に同じ二刀流としてより一層、刺激された。「ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、MLBTVとか、全部チェックするよ。彼がどういうふうにやっているのか、記事もよく読むね」。大谷の話題に触れると、うれしそうに話した。

メディアの情報を通じて学んだこともある。「チームに貢献しようと、オフをとらずに練習したり、向上心が高くて素晴らしいと思った」と、野球に取り組む姿勢に感銘を受けた。実戦で結果を残すには、投手と打者、両方に時間を費やしてレベルアップする必要があるが、「しっかりプランを立てて準備をしているのが分かった。参考にしてやっていきたい」。教科書のように、大谷の二刀流ロードを追っている。

それだけに、右肘故障のニュースはショックだったという。「野球ファンはもちろん、多くの人が残念に思ったと思う」。レイズ傘下の1Aで奮闘する自身も昨年、腹斜筋を痛めるなど2度、故障者リスト(DL)入りした。投手と野手を両立しながらシーズンを通じて状態を維持するのは、やはり難しかった。

今季、大谷は打者として出場しながら右肘のリハビリを続けていく。前例のない復活へのプロセスは、マッケイにとっても大きな関心事の1つだろう。将来、夢見る二刀流対決の実現へ、マッケイも挑戦を続ける。今季中のメジャー昇格は厳しいかもしれないが、マイナーでどこまで投打の成績を残せるか、注目していきたい。【斎藤庸裕】