エンゼルス大谷翔平投手(24)を支える水原一平通訳の人気ぶりが注目されている。球団のインスタグラムやツイッターに度々登場。最近では同通訳がプリントされた「一平Tシャツ」を着て練習する投手陣の姿も投稿され、ファンの反響を呼んだ。チーム内や米国で高まる「一平人気」。4月下旬、同通訳は自身にも注目されていることについて「おもちゃにされてます」と苦笑いで話したが、「それだけ、翔平がすごいんだなというのを実感します」と大谷の影響力を肌で感じていた。

一方の大谷も相棒の人気を喜んでいるようだった。4月4日、本拠地での開幕戦前、エンゼルスタジアムがホームと感じるかどうかは「今日の一平さんの歓声次第かなと思います。おそらく結構(大き)な歓声が上がると思うので」と話し、ニヤニヤ。試合前セレモニーでは選手とともに、チームスタッフも名前を紹介されてフィールドへ整列する。その際の水原通訳への歓声が、バロメーターになるという意味だった。

確かに歓声は大きかったが、実は水原通訳の人気は大谷のメジャー1年目からあった。今年同様、昨年の開幕戦セレモニーでの同通訳への歓声は既に大きかったと記憶している。またシーズン中、大谷の登板時に投手コーチらがマウンドへ集まる際、水原通訳も同行する。その姿を見てエンゼルスの番記者が「一平が出てきた!」などと叫び、うれしそうにしている姿も見られた。

大谷と同じように、チームメートやファンから愛されている水原通訳。どことなく、親しみやすい雰囲気があるからではと問われても「誰がやってもあんまり変わらないと思いますけど、正直(笑い)」。それでも、チーム内外で好影響を与えている。「邪魔にならないようにしてます」と謙遜する同通訳。そんな謙虚さが大谷と似通い、絶妙なコンビネーションを生み出しているように思う。【MLB担当=斎藤庸裕】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「ノブ斎藤のfrom U.S.A」)