先日、アメリカ最大のスポーツイベントと呼ばれるスーパーボウルが開催された。今年の開催地は2014年に開場したサンフランシスコ49ersの本拠地リーバイススタジアム。レディー・ガガの国歌斉唱、コールドプレイとビヨンセ、ブルーノ・マーズによるハーフタイムショーで花を添えられた試合は、デンバー・ブロンコスがカロライナ・パンサーズを下して17年ぶりに頂点を極めた。

 ご存じのとおり、スーパーボウルの会場は持ち回り制で、必ずしも出場チームの本拠地とは限らない。実は、メジャーのワールドシリーズも同様のスタイルを取り入れてもいいのではないか、という話が持ち上がっている。折に触れて浮上する話題だが、来季から施行される新労使協定の締結を前に再び沸き上がった。

 現在は、出場チームの本拠地間を2試合3試合2試合のスケジュールで移動する。近隣や同じ時間帯の都市間なら移動も楽だが、東西海岸にそれぞれ拠点を持つ場合は、片道6時間を越える大陸間移動となるため、選手にかかる負担は大きい。スーパーボウル方式で1都市開催になれば体の負担は減り、開催地に拠点を置くチームが出場するという偶然が起きない限り、両軍ともに中立都市で戦うことができる。開催都市も準備に時間を費やすことができるため、スーパーボウルに匹敵する巨大イベントになる可能性は高い。

 一方、地元に根差した球団作りを推進するメジャーが、出場チームの地元ファンをないがしろにできない/したくない事情もある。さらに、ホームフィールド・アドバンテージの大きさは侮れず、それが勝負に違ったスパイスを加えている。だが、それはNFLでも同じこと。何かしらの解決策は見つかりそうだ。

 メジャーではオールスターの開催地が持ち回り制になっているが、一昨年開催地となったミネアポリスでは7000万ドル(約80億5000万円)の経済効果があったと報告されている。ちなみに、昨季スーパーボウル開催地となったグレンデールのあるアリゾナ州では、開催期間中に全州で7億2000万ドル(約828億円)の経済効果があったそうだ。ワールドシリーズは最大7戦まであり、前日練習と休養日をはさめば最大10日間のイベントとなる。となれば、その経済効果のほどは計り知れない。

 今や収益が90億ドル(約1兆350億円)を超える一大ビジネスに成長したメジャーが、次なる収益拡大としてスーパーボウル化を目指してもおかしくないのかもしれない。

【佐藤直子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「ベースボールの風」)