アメリカでは、日常生活の中でも意外な動物を見掛けることが多い。シカゴのような大都市でも、リスはおなじみの存在。時には野ウサギの姿を見ることも。

 先日タンパにあるヤンキースのキャンプ施設に、アライグマが乱入してきた。追い払おうとする球場スタッフに追い詰められたアライグマは、なんとバックネット裏の網をよじ登り始め、高さ10メートルを超えたあたりで急に恐怖を感じたのか身動きが取れなくなってしまった。

 救助しようとしたスタッフが小型クレーン車まで持ち出したが、素直になれない(?)アライグマはスタッフを警戒。結局、押し問答の末に10メートル以上の高さから落下したが、見事着地に成功し、球場から走り去っていった。

 ちょうどチームはミーティングの真っ最中で、監督コーチや選手がこの大捕物を見ることはなかったが、プレス席にいた記者たちは、思いがけぬエンターテインメントに大喜びだった。

 フロリダで、たまに見掛けるのがワニだ。フロリダ大学の愛称はアリゲーターの「ゲーターズ」というほど、池や沼のある場所には野生のワニがいる可能性がある。以前、フロリダ半島南部のネープルズからマイアミまで横断する高速道路「アリゲーター・アレー(アリゲーター通り)」を通った時、道に大木が倒れているのかと思ったら、全長2メートルほどのワニが車にはねられあおむけになっていたこともあった。

 こういったアメリカらしいハプニングが、野球漬けのキャンプ取材にホッとしたひとときをもたらしてくれる。

【佐藤直子】(ニッカンスポーツ・コム/MLBコラム「ベースボールの風」)