メッツがまたもセクハラ問題に悩まされる事態に陥っている。スポーツ専門サイト、ジ・アスレチックがエンゼルスのミッキー・キャロウェー投手コーチが5人の女性記者に不適切な行為を繰り返していたと伝えたのだ。

同コーチは2017年までの5年間インディアンズの投手コーチを務めた後、18年にメッツの監督に就任、成績不振で翌19年シーズンいっぱいで解任された後、20年に現在の職に就いていた。記事によればその3チーム全てで少なくとも5年間にわたり行為が行われていたという。

特にメッツの2年間については匿名の女性記者の3人が証言している。ニューヨークを拠点とする記者はキャロウェーが上半身裸の写真を1カ月間週に2、3回送りつけ、彼女のヌード写真を送るように要求したとしている。ダッグアウトで肩を揉まれただけでなく、エンゼルスに移った後も不適切なテキストメッセージが続いたと述べている。

また別の記者は「球団の情報をあげる」と言って飲みに誘ったと話したということだ。3人目は1対1のインタビュー中に手すりに足を置いて、股間を顔の近くに突きつけたと告発している。

キャロウェーはジ・アスレチックのメール取材に対し「私が関わった全ての関係は合意の上でのものだったし、女性に意図して無礼を働いたことはない」と否定している。

このため、エンゼルスは「事態を重く受け止め、MLBと共同で調査する」との声明を出し、現在職務を一時的に停止している状況だ。

一方、行為が行われたとされるメッツは先月、やはり女性記者へのセクハラ行為でジャレッド・ポーターGMを解雇したばかりだ。実はキャロウェーとポーターの両方がサンディ・オルダーソン社長によって雇用されていたのである。

メッツのスティーブ・コーエン・オーナーは1日、キャロウェーの行為は「まったく容認できず、決して容認されない」とコメントしている。さらにオルダーソン社長は声明で「元監督のミッキー・キャロウェーが今日報告された行動にガク然としました。ミッキーの採用時、またGMとしての在職期間中記事に記載されている行為にまったく気づいていませんでした」と釈明している。その上で「新規雇用者の審査がより徹底的かつ包括的になるように、採用プロセスの見直しをすでに開始しています」とした。

これ以上メッツがスキャンダルにまみれることがないことを祈るばかりだ。