MLBはレギュラーシーズンが残り2週間となり、プレーオフ進出争いがシ烈を極めている。ニューヨークの地元紙ニューヨーク・ポストは21日付でヤンキースがポストシーズンに進めるかどうか、さらにどんな結果を残せるかでアーロン・ブーン監督の将来が変わってきそうだと伝えている。

ヤンキースは22日時点で85勝67敗、ア・リーグ東地区3位にあり、首位レイズは既に3年連続でのプレーオフ進出を決めている。8.5ゲーム差あるので逆転の地区優勝は望めそうにない。残るワイルドカード争いだが首位にいるのはレッドソックスで87勝65敗、ヤンキースはブルージェイズと勝敗が同じで2位タイとなっている。さらにアスレチックスとマリナーズが2.5ゲーム差で追っており、まだどうなるかわからない状況だ。

8月には13連勝を果たし、一時は絶好調のままポストシーズンに突入かと思われたものの、その後の13試合で2勝しか挙げられず、なんとも心もとない。

一方、ブーン監督は2018年に3年契約で就任した。この契約には4年目のオプションが付いており、ヤンキースは今シーズン前にオプションを選択して残留させた経緯がある。またブライアン・キャッシュマンGMは12月に「ブーンともう10年一緒にいたい」とも発言していた。

が、常にワールドシリーズ制覇を望まれているヤンキースは厳しい判断を下すチームである。前任のジョー・ジラルディ監督は2017年にア・リーグ・チャンピオンシップ・シリーズに進出しながらも解任されている。

ブーン監督は就任後最初の2年間でいずれも100勝以上を挙げたものの、2018年は地区シリーズで、2019年はチャンピオンシップ・シリーズで敗退、コロナ禍で短縮された昨年はやはり地区シリーズで敗退している。ワールドシリーズからは2009年以来遠ざかっているのだ。

ブーン監督は自分の立場について同紙から質問され、「心配はしていない。何が起こっても大丈夫だ。この仕事が大好きだ。しかし、私は何があっても大丈夫だ」と答えたということである。

ヤンキースのレギュラーシーズンはレッドソックスとブルージェイズ、レイズとのそれぞれ3連戦を残すのみとなっている。最後にどんな終わり方をするかでチーム人事が大きく違うことになるかもしれない。