昨年のワールドシリーズを制したブレーブスが王者としての風格を取り戻しつつある。4、5月が23勝27敗と負け越したブレーブスはスタートダッシュに失敗していた。ただ6月に入ると一転、現地14日終了時点までで負けなし、13連勝を果たしたのである。

13連勝は今シーズン、MLB最長なだけでなく、チームとしても2013年に記録した14連勝以来の長さで、1900年以降の現代期において3位タイの数字だ。最長は2000年の15連勝となっている。

この復活は打線が好調になったことが大きい。特に目立つのがダンズビー・スワンソン遊撃手だ。スワンソンは過去15試合で60打数22安打、打率3割6分7厘、3本塁打、13打点と絶好調だ。さらにどれだけ勝利数を上積みしているかを示す指標WARは2.5となっており、これはナ・リーグ7位で勝利に貢献していることがわかる。スワンソンは今シーズン終了後、自身初のフリーエージェントとなるだけに、ここで良いプレーを見せて自身の評価を上げたいという思いもあるのかもしれない。

また昨年の膝十字靱帯断裂から復帰したロナルド・アクーニャ外野手も、出塁率と長打率を足し合わせたOPSが.900と完全復活している。2019年に史上最年少で8年総額1億ドルの契約を勝ち取っているだけに、気持ちよくプレーできているのだろう。

さらに残る外野陣も24歳のウィリアム・コントレラスがOPS1.050、5月28日にメジャーデビューしたばかりのマイケル・ハリスも打率3割1分3厘と勢いがある。

その一方で13日のナショナルズ戦でオジー・アルビーズ二塁手が左足を骨折する不運に見舞われた。打率は2割4分4厘にとどまっていたものの、チームの要である選手だけにその影響は心配される。ただ数週間で復帰できる模様で、その際にはチーム力がさらに上がることも期待できるが。

13連勝で36勝27敗と一挙に勝ち越しとなったブレーブスは現在ナ・リーグ東地区2位となっている。ただ首位メッツは41勝22敗で、まだ5ゲームも離されている状況だ。地区優勝争いに絡むためにはさらなる快進撃が望まれている。