日本のプロ野球からMLBに移籍した先発投手にとって対応を迫られるのが登板間隔だ。日本では中5日か中6日でローテーションを組むことが多いが、MLBでは5人ローテーション、中4日が基本となっているためだ。選手のやりくりを考えると、MLBチーム側としてはMLB式を保持したいところだが、慣れない登板間隔でケガをされても困る。どう順応させるかが課題となるのだ。

そんな悩みが現れたと見られるのがメッツの千賀滉大投手の起用だった。現地23日のカブス戦に先発予定だったが、当日になって変更が発表され、翌24日の同じカブス戦での先発となったのである。

お化けフォークを武器にここまで4勝2敗と好調な千賀だが、4月2日の初先発以降、基本的に中5日での起用が続いてきた。前回の登板は17日のレイズ戦で6回を投げ、勝ち負けはつかなかった。本来、次の登板は23日だったが、急きょスライドとなり、中6日での先発となったのである。22日が休養日だったため、23日に先発すれば中5日ではあるが5人ローテーションに合わせた初の登板になると注目されていたが、先送りされた形だ。

この変更についてバック・ショウウォルター監督は千賀に余分に休みを与えたいという判断をしたとしている。千賀の代わりには5勝を挙げているタイラー・メギルが先発したものの4失点し、2対7で敗れることとなった。

この判断について千賀はチームが5人ローテーションで投げることについて注意を払っていることを理解しているようだ。ニューヨークポストは千賀が「新しい環境、全てが新しい。追加日があることは助けになるし、彼らが自分のことを考え、追加日を与えてくれたことに感謝している。追加日があるからこそ、ケガに倒れないよう出来るかぎりの準備をし、確実に仕事をこなす必要がある」と語ったと伝えている。

さらに最終的にMLB式のローテーションで投げることも想定しているとし、「ここでは5日ごとの投球が普通と考えられているのは分かっているので、そう指示されたら、そうする準備をする必要があるだけだ」とも語っている。

どのタイミングでメッツ首脳陣が「ノーマル」な起用に移す決断をするのかにも注目していきたい。