ヤンキース田中将大投手(28)が、マリナーズ戦で今季10勝目(10敗)を挙げ、デビュー年から4年連続2ケタ勝利をマークした。

 初回は1死無走者から3連打で1点を先制され、不安な立ち上がりだった。だが1死二、三塁からこの日最速の96マイル(約155キロ)の速球で空振り三振を奪うと、最後の打者をスライダーで中飛に打ち取り、それ以上の失点を許さず。2回以降は立て直し、何度かピンチに陥りながらも粘り強い投球で、スコアボードにゼロを重ねた。7回まで99球を投げ、6安打、1死球、1失点(自責1)10三振で、今季4度目の2ケタ奪三振をマークした。防御率は4・69。

 これで2試合連続勝利で、今季苦手としていたデーゲームでは初勝利。メジャー1年目から4年連続2ケタ勝利は、日本人投手では初。メジャーで2ケタ勝利を4度以上達成したのは野茂英雄氏(7度)、黒田博樹氏(5度)に続き日本人投手3人目となる。

 チームは初回に一挙6点を入れるなど大量点を奪い、快勝で2連勝。ア・リーグ東地区の優勝争いでは首位レッドソックスに2・5ゲーム差の2位と差を縮めた。

 田中は「初回ばたばたとしましたけど、あそこを1失点で切り抜けられたってことは何より、自分にとって大きかったですね。それ以降、ランナー出てはいましたけど、その中で粘りながら、失点をせず投げていけたことはすごく良かったと思います」と話し、4年連続2ケタ勝利となったこの日の白星については「1勝は1勝です。シーズンはまだまだ続いていきますし、コンスタントに力強い投球をしていくことが大事だと思うので、またしっかりと準備して、登板を迎えたいと思います」と話した。