エンゼルス大谷翔平投手(24)が、逆転の12号3ランで大勝に導いた。

 タイガース戦に3番指名打者(DH)で出場。1回無死一、二塁から外角寄りのツーシームを左翼席に運んだ。3番DHで先発した4試合で3本塁打、打率4割7分1厘。右手首の故障で欠場が続く3番トラウトに代わって存在感を示している。

 大谷がコンパクトに力強く振り抜いた。1回無死一、二塁。2ボールとなって「ある程度甘めに来る」と狙いを定めた3球目。外角の95・1マイル(約153キロ)のツーシームを芯で捉え、左翼席に逆転3ラン。「動く球に対して強引にいくのは良い選択とは言えない中で本塁打になったのは、すごい良いスイングができた証し」と納得の一打だった。

 右手首の故障でトラウトが欠場した3日(同4日)のインディアンス戦で初めて3番に座り、4試合で3番に入り3発。強打者の間で「つなぎに徹すればいいという気持ちの余裕はある」と言いつつ「どこの打順でも良いアプローチが出来れば結果は必ずついてくる」と言った。

 第1打席では米国の人気ラッパー、リル・ウェインの楽曲「Showtime(ショータイム)」に乗って打席に入った。先発右腕トロピアーノの勧めで得点圏に走者がいる打席限定で流れる。「良い結果が出たので、たぶん(今後も)使うと思います」。2回には今季5個目の盗塁を決め、6回には犠飛で生還した。「走塁を含めて良かった。勝つためにしっかり仕事をしていきたい」。Showtimeにふさわしい打って走っての活躍だった。【斎藤庸裕】