ドジャースがワールドシリーズ史上最長となる延長18回、7時間20分の死闘の末、レッドソックスにサヨナラ勝ちを収め、対戦成績を1勝2敗とした。15回から登板した前田健太投手(30)は、2回1安打無失点5奪三振と好投。両軍合計46人(投手18人)が出場した総力戦の中、存在感が際立つ活躍だった。

日付が変わった午前0時30分。マンシーのサヨナラ弾で決着した瞬間、クラブハウス内にいた前田は、大慌てで歓喜の輪に加わった。「ホームの1戦目で勝てるのはすごく大きなこと。明日に向けていい流れができたと思います」。

登板は延長15回表、開始から6時間が経過していた。内野安打と四球で無死一、二塁。だが続く打者の三塁側へのバントを猛ダッシュでさばき、三塁封殺を決めた。「狙い通り。僕の中では理想。うまくいきました」。続くレオンは空振り三振、首位打者ベッツもスライダーで見逃し三振。

16回は3者連続三振を奪い、ほえた。「こういう展開は1発が怖い。全員、全球、力を入れ、追い込んだら三振を狙う気持ちで投げました」。36球を投げ終えると、地元ファン総立ちの拍手で迎えられた。前田は平然と言った。「いつもより集中してますし、そんなに長さは感じないです」。【四竈衛、斎藤庸裕】